静かなる詩情 ハンマースホイ展
連休に国立西洋美術館で開催中のデンマークの画家、ヴィルヘルム・ハンマースホイ展を見てきました。
黒い服の女性がうしろ姿でたたずむ絵に魅せられて行きましたが、フェルメールを思わせるような室内表現もまさに静けさ、という表現がぴったりでした。
展示の前半はほとんど人のいない風景、雪のつもった宮殿やがらんとしたダンスホールなどが続きます。
静謐さもあるけれど、誰もいない空間はするりと自分が入り込んでしまいそうな錯覚にとらわれて、不思議な開放感もあります。
後半の自宅を描いた絵は妻のイーダが繰り返し描かれています。
これはいつも傍にいたから? (いや、違うでしょ!)
巻き上げた髪とうなじが美しいけれど、ほとんど後ろ向きで、いつも黒い服を着ていて感情はわかりません。
私の目は磨き上げられた木の家具や、光を反射する床の質感、外光を透かすカーテンの白などにいってしまい、どうもこの女性は幸せなのか不幸なのか定かではないような。
だってすごく神経質な男性で、チリ一つ許さん、て感じの旦那さんで一日家事に追われて疲れるのです、私。と妻が言っても不思議じゃないような…(何を見ているのか、私!)
細かいところでは、これも何度も描かれているロイヤル・コペンハーゲンのパンチボウルの見事さなど、余分なものをそぎ落としながら、室内はぎっちりと濃密な緊張感を感じます。
V.Hというとても小さなサインがあるだけなのも印象的でした。
次々に角度や場所を変えて現れる「ストランゲーゼ30番地」の絵をみながら、息苦しさも感じてしまい、これは一度に沢山みるものではないのかも…と思ってしまったことも確か(笑)
それだけ絵の中に入り込んでしまう魅力があるってことでしょうか。
一枚を繰り返しずっと見ていても飽きないのですから。
ちょうど、宮本輝の「海辺の扉」という小説を読んでたのですが、この中に
「人間の心は、なんだか遠くの雨のようですね。」
という文があり、ハンマースホイの絵とこの言葉はぴったりくるなぁと思いました。
何がどう、という説明はできないから無しですけどね。
という連休も終わり、すでに社内は風邪が大流行!
早くインフルエンザの注射してこいと言われております。
ジンジャーシロップのお湯割り(いわゆる生姜湯ですね~)飲んで早く寝ましょ。
★ヴィルヘルム・ハンマースホイ展公式サイト
http://www.shizukanaheya.com/index.html
あと10日です~。
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